10万円金貨の価格推移。1986年から今までの金としての価値

御在位60年記念と御即位記念の10万円金貨について、発行された1986年から今までの金としての価値の推移を、田中貴金属の年平均価格から計算しました。額面の10万円を上回った年と、今の価値をまとめています。
- 10万円金貨の値段は、含まれる金の量と金相場でほぼ決まる
- 御在位60年記念(20g)の金としての価値が年平均で額面を超えたのは2020年
- 2000年には約2万円まで下がり、額面の10万円が価値を支えていた時期もある
10万円金貨の値段は、金相場とともに動いてきた
日本の10万円金貨は、昭和61年の御在位60年記念(金20g)と、平成2年の御即位記念(金30g)の2種類です。どちらも純金で、値段は収集品としての評価よりも、含まれる金の量と金相場でほぼ決まります。
そこで、金貨の値段の推移を、金としての価値で追いました。田中貴金属が公表している年平均の金価格(参考小売価格・税抜)に、金の量を掛けた数字です。実際の金貨の売買価格とは違いますが、値動きの大きな流れはこれでつかめます。
点線が額面の10万円です。発行された1986年から長い間、金としての価値は額面を下回っていました。年平均で額面を超えたのは2020年で、その後は急に上がっています。
発行から2019年まで、金としての価値は額面より低かった
1986年の金としての価値は約4.1万円で、額面の10万円の4割ほどでした。その後も金相場は低く、2000年には1gあたり1,014円まで下がります。20gの金としての価値は約2万円、額面の2割です。
この時期、10万円金貨の価値を支えていたのは額面でした。法律上は10万円として使えるので、金としての価値がいくら下がっても、10万円より下にはなりません。額面が実際に意味をもっていた時期です。
| 年 | 金1g (年平均・税抜) | 御在位60年 (20g) | 御即位 (30g) |
|---|---|---|---|
| 1986 | 2,044円 | 4.1万円 | 6.1万円 |
| 1990 | 1,826円 | 3.7万円 | 5.5万円 |
| 2000 | 1,014円 | 2.0万円 | 3.0万円 |
| 2010 | 3,477円 | 7.0万円 | 10.4万円 |
| 2020 | 6,122円 | 12.2万円 | 18.4万円 |
| 2024 | 11,718円 | 23.4万円 | 35.2万円 |
| 2025 | 17,302円 | 34.6万円 | 51.9万円 |
出所: 田中貴金属 年次価格推移(参考小売価格・税抜の年平均)。金としての価値は編集部が計算。
御即位記念は2010年に、御在位60年記念は2020年に額面を超えた
金の量が多い御即位記念10万円金貨(30g)は、御在位60年記念より早く額面を超えました。年平均で10万円を上回ったのは2010年で、1gあたり3,334円を超えた年です。
2020年以降は、金相場の上昇が速くなりました。2025年の年平均は1gあたり17,302円で、御在位60年記念の金としての価値は約35万円、御即位記念は約52万円です。発行から40年ほどで、10万円金貨は「額面に支えられる金貨」から「金の値段で決まる金貨」に変わりました。
今の金としての価値
今の金としての価値は、田中貴金属の店頭小売価格(2026年10月15日(木) 09:30公表・税込 1gあたり23,276円)で計算すると次のとおりです。
- 御在位60年記念10万円金貨(20g): 465,520円
- 御即位記念10万円金貨(30g): 698,280円
実際に買うときは、ここに販売店の上乗せが加わり、売るときは買取価格の分だけ下がります。差の計算の仕方は金の売値と買値の差の記事で説明しています。
これからの値動きの見方
10万円金貨の値段がこの先どう動くかは、金相場しだいです。この記事では値動きの予想はしません。
見ておきたいのは、額面が再び意味をもつ水準です。御在位60年記念(20g)なら1gあたり5,000円、御即位記念(30g)なら1gあたり3,334円を割ると、金としての価値が額面を下回ります。年平均で見ると、それぞれ2019年、2009年の水準です。
ポイント 今の10万円金貨は、金相場が上がれば値上がりし、下がれば値下がりします。額面の10万円が支えになるのは、金相場が大きく下がったときだけです。
注意 金は元本が保証された商品ではありません。過去の値動きは、これからの値動きを示すものではありません。

| 項目 | 価格(税込) |
|---|---|
| 認定金貨 販売価格(1枚) | 507,480円 |
| 金 店頭小売価格(1g・田中貴金属) | 23,276円 |
| 金 店頭買取価格(1g・田中貴金属) | 22,919円 |
2026年10月15日(木) 09:30公表。土日・祝日は、直前の営業日に公表された価格を載せています。出典: 田中貴金属、こちら金貨販売本舗(株式会社kochira)
よくある質問
- 10万円金貨はいつから額面より高くなったのですか?
- 金の量で計算すると、御在位60年記念10万円金貨(20g)は2020年、御即位記念10万円金貨(30g)は2010年に、年平均の金としての価値が10万円を超えました。
- 一番安かったのはいつですか?
- 年平均で見ると2000年です。金の小売価格は1gあたり1,014円(税抜)で、20gの金としての価値は約2万円でした。
- この推移は実際の金貨の売買価格ですか?
- いいえ。金の量に年平均の金価格を掛けた「金としての価値」です。実際の金貨は、店ごとの販売価格と買取価格の差や、状態・付属品で値段が変わります。
- 金としての価値は、1986年の約4万円から2025年の約35万円へ上がった(20g・年平均)
- 長い間、額面の10万円のほうが金としての価値より高かった
- 今後の値動きは金相場しだい。額面が意味をもつのは1gが5,000円を割る水準


